筆者(店長)に発症した、足底腱膜炎(足底筋膜炎)の発症から治癒(完治)までの体験談です。
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、足底の腱膜(筋膜)に炎症が起き、痛みなどの症状がでる病気です。足底筋膜炎(そくていきんまくえん)とも言います。発症の原因は、ジョギングや長時間のスポーツによるアキレス腱への大きな負担や、加齢が原因と言われています。
足底腱膜(足底筋膜)は、踵の踵骨から足指(趾)のつけ根の中節骨まで伸びる繊維状の腱が膜のように広がっていて、足のアーチ(土踏まず)を支え衝撃を吸収する役割があります。(ご参考:足について)
足底腱膜炎(足底筋膜炎)は、主に踵周辺に痛みが生じます。
足底腱膜(足底筋膜)はアキレス腱と連動し、ゆくらはぎの筋肉と共に足を動かしています。
アキレス腱の柔軟性がなくなると、足底腱膜(足底筋膜)への負担が増えて炎症を起こすと言われています。
筆者の場合も、足底腱膜炎(足底筋膜炎)を発症する前に、スポーツ時にふくらはぎの筋肉を痛めました。それが原因だったと考えられます。
発症前、サッカーをしていたところ、ふくらはぎの筋肉(写真A)を痛めました。サッカー中に急な激痛で中断し、以後2~3週間ほど運動ができませんでした。
その後、ふくらはぎの痛みもなくなり、運動を再開しました。ある朝起きると、踵(写真B)が痛くて地面に付けられないほどの激痛を感じました。足底腱膜炎(足底筋膜炎)の発症です。(筆者は、整形外科などには受診しませんでしたが、ご心配な方は必ず受診してください。)
数日間、歩行時に踵が痛みましたが、時間が経つにつれ踵の痛みは少しづつなくなっていきましたが、足の裏が痛むようになりました。
足裏を触ると、上の写真の2箇所にしこりがあることに気づきました。
しこりは球体で弾力があり、触ると痛みます。
また、しこりの周辺の筋(腱)が硬直しているように感じました。
数日湿布を貼ったりしましたが、あまり効果を感じませんでした。と言うより、逆に痛みが増すこともありました。
調べると、患部を冷やさない(温める)ことが良いということがわかりました。
なので、湿布は貼るのをやめて、一日中(就寝時にも)靴下を履くことにしました。
すると、痛みが悪化することはなくなりました。
また、足底腱膜炎(足底筋膜炎)には、ストレッチも有効とわかりました。
ゆくらはぎの筋肉と、アキレス腱、足裏の筋(腱)を伸ばすと良いとのことで、ストレッチを毎日行いました。
写真のように壁につま先を付けて、矢印①の方向へ体を寄せて壁に体を近づけるような体勢をします。
そうすると、矢印②のふくらはぎの筋肉からアキレス腱、矢印③の筋肉が良く伸びます。
矢印③の筋肉はやり過ぎると足裏のしこりが痛くなる場合があるため様子を見ながら行い、矢印②のふくらはぎの筋肉からアキレス腱を特に重点的に伸ばすように心がけました。
これはかなり効果がありました。
やり始めて数日で、足の裏の痛みがかなり緩和されました。
痛みの緩和の理由は、足底筋膜(足底腱膜/③)はアキレス腱とふくらはぎの筋肉(②)と連動しているため、ふくらはぎの筋肉からアキレス腱をしっかり伸ばすことで、炎症により硬くなった足底筋膜(足底腱膜/③)への負担を軽減できるためです。なので、ふくらはぎの筋肉からアキレス腱を重点的に伸ばすことにしました。
その後、少しづつ快方に向かいました。
足裏の痛みがほぼなくなってきたので、写真のようにかかとを上げて、足底筋をのばすストレッチも併せて行うようにしました。
その後、痛みはかなり改善されたので、ジョギングやサッカーを再開しました。
運動前、運動中、運動後には上記のストレッチを必ず行い、お風呂上がりなどにも欠かさず行いました。
また、できるだけ患部を冷やさぬよう日中も寝ているときも靴下を履き続けました。
痛みが完全になくなるまで、半年~1年くらいかかったと思います。
ただ、足裏のしこりが完全になくなるまで2~3年は要しました。
しこりは、触れても痛くない状態になり、時間が経つにつれ小さくなっていき、位置もかかと部分から足指(つま先)の方へ移動していった記憶があります。そして気がついた時にはなくなっていました。
以上が筆者の経験談ですが、あくまで自己判断での治療ですので、ご心配な方は必ず整形外科を受診してください。
インソールなどでかかとの衝撃を緩和したり、足底筋肉をサポートしたり、塗り薬など、より適切な治療法があると思いますので、筆者のように治るまで時間がかからないかもしれません。
また、足底腱膜炎(足底筋膜炎)にならないための予防としても、日々のストレッチ(特にふくらはぎの筋肉とアキレス腱を伸ばす)が重要だと強く思いました。
(説明文/靴のパラダイス 大嶋信之)