ローファーのサイズについて、スニーカーとのサイズ感の違いについて説明したいと思います。
また、適切なサイズ選び方法と、サイズ合わせ(フィッティング)方法についても解説します。
▼ローファーのサイズについて
▼店長(筆者)の足データ(足長と足囲)
▼スニーカーとローファーの大きさを比較
・同じサイズ「29.0cm」のスニーカーとローファーの場合
・「29.0cm」のスニーカーと、「27.0cm」のローファーの場合
▼ローファーのサイズ合わせ(フィッティング)方法
・主なチェックポイント
・ジャストフィット(ぴったりの状態)とは
▼まとめ
ローファーのサイズについて
国内メーカーのローファー(メンズとレディースともに)は、JIS規格(日本工業規格)に基づいたサイズ表記になっていて、「足入れサイズ」と呼ばれる、履く人の足の全長を表記しています。これは、国内の革靴(ビジネスシューズ)などの紳士靴や、パンプスなどの婦人靴も同じです。
例)足の全長が250mm=ローファー(革靴など)の25.0cmがちょうど良い
それに対し、ナイキやアディダスといったナショナルブランドのスニーカーのサイズ表記は、つま先の余裕分である「捨て寸」を含めた、靴内の全長サイズ(靴型の全長)を表記していることが多い印象です。
それにより、捨て寸の分、サイズに差異が生じることになります。
捨て寸は、靴のサイズによって異なりますが、一般的には1.5cmくらいが目安です。(婦人靴では1.0cm前後になる場合があります。)
例)
スニーカーの「26.0cm」=ローファーや革靴の「24.5cm」 に相当
スニーカーの「30.0cm」=ローファーや革靴の「28.5cm 」に相当
以上より、はじめてローファーや革靴などの紳士靴をお求めになる際は、お履きのスニーカーサイズより、1.0cm~1.5cm小さめをお選びいただくとよいと思います。ご心配な方は、ご自身の足の全長をぜひ測ってみてください。 「足の全長サイズ」=「ローファーのサイズ」が目安となります。( → 足のサイズを測定する )
※以上は、国内のローファーの場合です。海外メーカーの輸入靴の場合は、その国の基準で作られているため、当てはめることができません。
店長(筆者)の足データ(足長と足囲)
店長(筆者)の足の寸法と靴のサイズを例に、ローファーのサイズについて説明していきます。
店長の足の全長と、足幅、足囲は以下の通りです。
踵(かかと)から親指(母趾)までが270mm(27.0cm)、
踵(かかと)から人差し指(第二趾)までが280mm(28.0cm)
のギリシャ型の足をしていて、やや外反母趾ぎみです。
親指(母趾)つけ根から小指(第五趾)のつけ根のボールジョイントの足幅は115mm、足幅と甲の周りの足囲は275mmです。
以上の寸法より、国内ローファーのサイズ基準であるJIS規格(日本工業規格)に基づいたサイズ(足入れサイズ)は、
足長ベースでは 28.0cmの3E(EEE)、
親指ベースでは 27.0cmの4E(EEEE)となります。
ただ、実際にローファーを履いた感じですと、28.0cmではゆるく、27.0cmでちょうど良い場合が多いです。ですので、私のようにギリシャ型の足の場合、親指ベース(270mm)で考慮した方が良さそうです。長い人差し指(第二趾)は、つま先の捨て寸に、うまく収まってしまうためです。
一方、ナイキやアディダス、コンバースといったナショナルブランドのスニーカーでは「29.0cm」を履きます。
スニーカーとローファーの大きさを比較
同じサイズ「29.0cm」のスニーカーとローファーの場合
同じサイズ(29.0cm)のスニーカー(左)とローファー(右)です。
写真では少しわかりにくいですが、ローファーの方が明らかに大きいです。
スニーカー(29.0cm)は、店長はぴったりのサイズですが、ローファー(29.0cm)ではブカブカです。
実際にサイズを測ってみましょう。
スニーカー(29.0cm)のソール全長は30.0cm、
ローファー(29.0cm)のソール全長は32.0cm でした。
それぞれの表記サイズのイメージです。
スニーカーは、靴の中の内寸を表記しているのに対し、ローファーは足の全長サイズを表記しています。
それぞれの足入れイメージです。
ローファーは表記サイズどおりの「29.0cm」の足の方が履いてちょうど良く、
スニーカーは内寸29.0cmから捨て寸分(約1.5cm)を差し引いた、「27.5cm位」の足の方が履いてちょうど良いサイズになっています。
「29.0cm」のスニーカーと、「27.0cm」のローファーの場合
次に、「29.0cm」のスニーカーと、「27.0cm」のローファーの大きさを比較します。
どちらも、店長がぴったりのサイズです。
スニーカー(29.0cm)のソール全長は30.0cm、
ローファー(27.0cm)のソール全長も30.0cm でした。
両方の足入れイメージです。
つま先の捨て寸を差し引いて、27.0cmの足でちょうど良いサイズになっています。
ローファーのサイズ合わせ(フィッティング)方法
ローファーのサイズ合わせ方法を説明します。サイズ合わせのことを「フィッティング」とも言います。
ローファーは、紐やストラップなどの、甲に留め具がないので、靴の中でもサイズ合わせが難しいタイプです。
サイズ合わせのポイントを以下に説明します。
主なチェックポイント
・かかとに余裕がないか
かかとに余裕がある場合は、サイズが大きいです。
逆に、余裕が全くなくめり込んでいたり圧迫されている場合はサイズが小さいです。
・つま先が窮屈ではないか
つま先(写真のボールジョイント部より先の部分)が窮屈な場合は、サイズが小さいです。できれば足指を動かせる程度の余裕があればベターです。
・指先が当たらないか
つま先には「捨て寸(すてずん)」と呼ばれる、歩行時に欠かせない余裕が必要です。
指先が靴に当たる場合は、サイズが小さいです。
・甲と幅はぴったりか
ローファーは、紐やストラップなど甲に留め具がないため、幅と甲の圧迫で踵(かかと)を押さえます。
幅と甲がぴったり、もしくは少し圧迫のある状態が望ましいです。
・踝(くるぶし)は当たらないか
外側の踝(くるぶし)が、履き口に当たっていないかチェックします。当たっている場合は、サイズが大きい可能性があります。サイズがぴったりでも当たる場合は、別の種類のローファーを試してみましょう。
ジャストフィット(ぴったりの状態)とは
以上のチェックポイントをまとめますと、
つま先(足指)にはゆとりがあり、幅と甲は少し圧迫があり、かかとはぴったりの状態が、最も望ましいサイズ感(ジャストフィット)と言えます。ただ、一般的に0.5cm刻みの既製靴では、なかなかジャストフィットとはいきません。
サイズが大きいと靴擦れしたり、幅や甲がゆるいと足がつま先に入ってしまい指を痛めたりする場合もあります。
サイズがきついと、踵(かかと)やつま先を痛めます。踝(くるぶし)が当たれば痛くなります。
ただ、そんな場合でも以下のような対処をすれば、足を痛めず快適に履くことができますので、参考にご覧いただければと思います。
・サイズが大きい(ゆるい)場合の対処方法
・サイズが小さい(きつい)場合の対処方法
・靴擦れ(くつずれ)の原因と対処方法
・踝(くるぶし)が当たって痛い場合の対処方法
まとめ
普段、スニーカーやスポーツシューズを履いているお子様や学生の方が、進学や就職を機に制服やスーツに合わせるためにローファーや革靴をお求めになる際、普段のスニーカーと同じサイズで購入してしまうと、サイズがかなり大きめになってしまうことが多いです。
ぜひ、サイズ選びのご参考にしていただけたら幸いです。
当店のローファーで、サイズ選びにご心配な場合は、お気軽にご相談ください。
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(写真・説明文/靴のパラダイス 大嶋信之)
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