サッカースパイク(サッカーシューズ)のソール剥がれ防止(はがれ予防)と、本革の甲革の補修方法、保管方法をご説明いたします。
▼ サッカースパイクについて
▼ ソール剥がれ予防(防止)方法
▼ アッパー(甲革)の補修
▼ 履かないときは(保管方法)
(写真・説明文/靴のパラダイス店長 大嶋信之)
サッカースパイクについて
今回説明に使用するサッカーシューズ(サッカースパイク)は、ある高校のサッカー部で活躍する高校生選手のものを使用させていただきます。
MIZUNO(ミズノ)サッカースパイク「MORELIA NEO(モレリアネオ)」。
当選手は、小学、中学までは、好んでNIKE(ナイキ)製のスパイクを使用してきましたが、高校生になって体の成長に伴い足の骨格も変化してきたようで、ナイキ製のものがなかなか足に合わなくなったところ、監督に当シューズを勧められたそうです。当人もこのシューズ(ミズノ)の方が足に合っていると実感してるようです。
ソールとアッパー(甲革)はセメント(接着)式で圧着されている構造で、アッパーの蹴る部分である甲部分は本革(カンガルー革)になっています。
ソール剥がれ予防(防止)方法
内側の矢印部分(アッパーとソールの接着面)が剥がれやすいとの先輩からの助言で、その部分を予め補強しておきたいとのことでした。
今回は、ソール剥がれ予防剤「SHOEGOO DF(シューグーDF)」を用意しました。
シューグーDFは、無色透明のペースト状の補修剤なのですが、乾燥すると合成ゴムに硬化します。
シューグーDFを、ソールとアッパーの隙間に塗っていきます。
付属のヘラを使って、補修剤(シューグーDF)を押し込みながら、平らに伸ばしていきます。
細かい部分は、つま楊枝を使って、補修剤(シューグーDF)を隙間に埋めていきます。
今回は、内側からつま先、外側まで、靴の前部をぐるりと塗ってみました。
塗りたくない場所に、もし補修剤が付いてしまった場合でうまく拭き取れなかった場合は、「ラバークリーナー」を使うと、うまく剥がし取ることができます。
うまく塗り終わったら、12時間以上乾燥させます。
乾燥し終えた状態。
アッパー(甲革)の補修
本革(カンガルー革)の表面も、プレーしいるうち、傷ついたりめくれてきたりします。その部分を、革専用補修剤で補修します。
レザー製品専用補修剤「サフィール(SAPHIR)レノベイティングカラー補修 チューブ クリーム 」を用意します。今回のシューズの色が黒なので、「黒(ブラック)」を用意します。
当補修剤(レノベイティングカラー)は、ペースト状の乳化性補修クリームなのですが、乾燥すると革表面とほぼ同じ材質(顔料系)のコーティング層を形成します。
補修剤を布に取ります。(→クリームを塗る布の用意をする)
補修したい場所に塗り込みます。特につま先は削れやすいので、今回はつま先に塗っております。
矢印のように円を描くように心がけて塗ると、まんべんなく塗ることができます。
いっぺんに多量を塗るのではなく、傷の状態を見ながら少量を何度かに分けて塗るとよいです。
余分なクリームは拭き取りながら、乾拭きして仕上げます。(広範囲に塗る場合は、塗ってから時間をおいて乾燥させたの後、乾拭きして仕上げます。)
仕上がった状態。
傷や色ハゲなどは完全に消えて、キレイになりました。
革(カンガルー革)の靴クリーム(乾燥防止)などの日々のメンテナンスは、以下のページをご参考にしてください。
履かないときは(保管方法)
履かない時間は、靴内の汗や湿気、臭いを取り除くため、靴専用の乾燥剤「シュードライ」を入れておきます。
シュードライを入れて保管しておきます。
シュードライは、湿気を吸収するとブルーのラベル(シグナル)がピンクに変わりますので、ピンクになったら天日干しして乾燥させるとまたブルーに戻ります。ブルーに戻ったらまた靴内に戻すようにします。