靴修理Q&A:ドクターマーチン(Dr.Martens)のソール上部のウェルト部とソールの乖離(剥がれ・裂け)は修理(補修)ができるかどうか

日付:2020/01/10
質問内容:
ドクターマーチンのエアークッションソールの靴で、写真の色の違った境界線が避けてきています。ソール交換修理は可能でしょうか?
また、今の避けの進行を止める方法はありますか?

ドクターマーチン(Dr.Martens)のソール上部のウェルト部とソールの乖離(剥がれ・裂け)部分

回答(修理担当):
現状の避けの進行を食い止めるのは、難しいと思います。
たとえ接着剤(ボンド)で接着したとしても、ソールが網目状になっているために接着面が小さく、接着剤が効きにくいからです。 ただ、お近くの靴修理店に一度相談してみる価値はあると思います。 (ご参考:全国の靴修理店検索

オールソール交換なら、修理は可能です。 (オリジナルソールはご用意できないため、ビブラムソールなど類似ソールとなります。)

ドクターマーチンのエアクッションソールのソール交換部分の境界線

ソール交換の際は、ちょうど避けている上写真の線(色の違う境界線)までのソール下部を削り落として、 新しいソールまたはミッドソールを縫い付けますので、この部分の避けは問題ありません。

ドクターマーチンのビブラムソールへオールソール交換した靴

ご参考までに、 上写真の靴は以前当店で修理したドクターマーチンの靴です。
ソール上部は、元のソールの部分を残し、下の部分は新しいソール(ビブラムソール)を装着ています。

なお修理の際は、マッケイ製法という縫いの方法で修理するのですが、エアクッションソールの元のままでは、 網目状のため縫いに耐えられないので、網目状の隙間の空間に特殊樹脂を流し込んで平らにして強度を向上させるため、元のエアークッションソール独自の履き心地は損なわれます。


投稿者:

靴のパラダイス

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