日付:2019/12/13
質問内容:
マッケイ製法の靴をグッドイヤー製法でオールソールはできますか?
回答(修理担当):
申し訳ございませんが、マッケイ製法の靴をグッドイヤーウェルト製法へは製法上の都合で変更できません。
マッケイ式は、でき上がったアッパー(甲革)と、本底を、最後に直接縫い合わせている(マッケイ縫い)のに対し、 グッドイヤーウェルト製法は製造工程の途中で、アッパー(甲革)と中底とウェルトの3つを縫っている(すくい縫い)ためです。最後にウェルトに本底を縫い合わせ(出し縫い)します。
もし、マッケイ式の靴を、グッドイヤーウェルト製法のようにウェルトに本底を縫い合わせたい場合は、ブラックラピッド製法がおすすめです。
ブラックラピッド製法は、ミッドソールをマッケイ縫いし、最後にミッドソールに本底を縫い合わせ(出し縫い)しますので、マッケイより重厚かつ見た目もグッドイヤーウェルト製法同様に見えます。次回修理する際も、グッドイヤーウェルト製法同様、出し縫いでソール交換可能です。
写真を1枚添付いいたします。
写真は、過去にマッケイ製法の靴をブラックラピッド製法で修理した靴の写真です。
写真ではわかりづらいですが、華奢な印象だったマッケイ式の靴が、グッドイヤーウェルト式のような重厚感のある仕上がり(コバも張りだし、厚みのあるソール)になります。
→マッケイ製法からブラックラピド製法へ