靴用語集(靴用語辞典)
(文・写真・イラスト/靴のパラダイス)
靴の種類・名称、靴販売、靴製造、靴修理、靴の歴史など靴(シューズ)に関する用語を、あいうえお順にまとめました。
新しい用語を見つけ次第、日々更新していきます。
下記に載っていないご存じの靴用語がございましたら、是非こちら(靴用語投稿フォーム)より送信いただけたら光栄です。
インデックス
【わ】
【あ】
アウトソール
靴底(ソール)の一番外側(接地面側)のソール層をいう。
本底ともいう。
足入れ(あしいれ)
靴に足を入れた時の感じを言う。
ゆったりしていて心地が良い場合に「足入れがよい」などと使われる。
足入れサイズ(あしいれさいず)
素足の全長サイズ。その靴を履いてちょうどよい足の全長を表すサイズ表記。
JIS規格(日本工業規格)では、靴に表記するサイズは「足入れサイズ」と定めている。
足馴染み(あしなじみ)
靴が足に馴染むことを言う。
履くうちに靴の革が足の体温などで柔らかくなり、足にフィットしてくること。
アーチ
足裏のアーチ状になっている骨格・筋肉の部分を指す。
主に土踏まず部分を縦アーチ、中足骨部分を横アーチと言う。
誂え靴(あつらえぐつ)
自分の足に合わせて作った(誂えた)靴のこと。注文靴、ビスポークシューズ、オーダーシューズとも言う。
アッパー[upper]
靴のソール部分より上の部分の総称。
甲革全体のことを指す。
穴飾り(あなかざり)
甲革にあけた穴(パンチング)でつくった飾りのこと。
つま先部分に、穴の大きさの大小・模様で飾りをつけるメダリオンが一般的。
アリアンズ機
1897年ドイツから輸入されたマッケイ縫いする機械。
マッケイ式での製靴や、ソール交換修理の際に使用される。
あんこ
ミッドソールなどのように、ソールやヒールの中間層に挟む素材のことをいう。
アンズ・アンズ縫い
アッパーとソールを、アリアンズ機で縫うこと。
マッケイ縫いともいう。
【い】
伊勢勝造靴場(いせかつぞうかじょう)
1870年(明治3年)3月15日築地入舟町(現在の中央区入舟町)に、西村勝三によってつくられた日本初の製靴工場。国内で初めて靴製造を開始したこの3月15日を「靴の記念日」とされている。
イタリア靴(いたりあぐつ)
軽くて薄い返りの良い華奢な靴で、主にローファーなどのマッケイ製法の靴を指す。
市革(いちかわ)
甲革のかかと部分の縫い合わせに用いる革部分。
バックステイ、棒市(ぼういち)ともいう。
一枚甲(いちまいこう)
甲革が一枚の革でできた靴のこと。
→一枚仕立て(いちまいじたて)
一枚仕立て(いちまいじたて)
靴のデザインのひとつで、シーム(縫い合わせステッチ)がまったく無く、一枚革でできた靴(紳士靴)を言う。
ホールカット、一枚甲(いちまいこう)、ワンピースとも呼ばれる。
一文字(いちもんじ)
靴のデザインの一つで、つま先に横一本のステッチが入ったデザインから。
「ストレートチップ」「キャップトゥ」ともを言う。
インジェクションモールド式製法(Injection molded process)
一般的にはインジェクション製法と呼ばれる。
出来上がったアッパー(甲革)を、金型(モールド)にはめ、ゴムを流し込んでソールを形成接着する製法。
【う】
ウィズ
足の幅(ボールジョイント:親指の付け根と小指の付け根)と甲の周囲の寸法のこと。
JIS規格(日本工業規格)では、A、B、C、D、E、EE(2E)、EEE(3E)、EEEE(4E)、F、Gといった段階が定められている。
ワイズともいう。
ウィングタッセルシューズ
ウィングチップのようなつま先革のデザインにタッセルのついたスリッポンシューズ。
ウィングチップ[wing tip]
つま先のシーム(縫い合わせのステッチ)がWの形の靴。
Wがまるで鳥の翼(ウィング)のような形をしていることからついた呼び名。
日本では、かかと方向から見たM型が、お亀さんの髪型や顔に似ていることから「おかめ」ともいわれている。
ウェスト
土踏まず部分の絞りをいう。
主にソールの絞りを指す場合が多い。
ウェルト
アッパーの周りに巻かれた帯状の革またはゴムのこと。
コバと呼ばれる部分。細革ともいう。
魚の目(うおのめ)
足の裏の皮膚の一部が硬くなるの病変で、靴による圧迫や摩擦などで起こると言われています。
患部の中心に芯を形成するため、踏みつけると硬くなった部分が刺さるように刺激し、痛み(圧痛)を感じることが多い。
内羽根式(うちばねしき・うちはねしき)
甲の左右が羽根が一体になっているもの。
対義語は、外羽根式(そとばねしき)。
裏革(うらかわ)
足に触れる裏地全体のこと。
一般的に豚革などの吸湿性がよく柔らかい素材が使われている。
裏地、ライニング、ライニングレザーとも呼ばれる。
【え】
エキゾチックレザー
ワニ革やヘビ革、爬虫類革などの革のことを指す。
表面に独特な模様や凹凸のあるものが多く、希少性があり高級品とされる。
MG製法(えむじーせいほう)
マッケイ・グッド製法のこと。
マッケイ縫いを施したソールに、グッドイヤー製法のようにアウトソールを出し縫いした製法。
ブラックラピド式製法ともいう。
【お】
オーダーシューズ・オーダーメイドシューズ
自分のサイズで注文し作った靴のこと。
→注文靴 →誂え靴
おしぶち(押し縁・押渕)
修理や製靴時に使う資材で、細革、ウェルト、コバのことを表す。
おかめ
ウィングチップのことで、かかと方向から見たウィング(M型)が、お亀さんの髪型や顔に似ていることから。
音鳴り(おとなり)
歩行時に、靴から音が鳴ること。「キュッキュッ」と音がする場合が多い。原因としては摩擦音なのだが、音が出ている箇所を特定することは非常に困難である。アッパーの革が擦れている場合や、ソール(靴底)内の中底、シャンクが擦れている場合などが挙げられる。当店でもソール交換の際に、シャンクの再接着、ソール装着に注意を払った接着作業などで直ったお客様もいらした反面、それでも直らなかったお客様もいらっしゃいます。レザーソール(革底)の靴の場合、ソール側面(コバ周り)に液体ミンクオイルを塗って染みこませると、摩擦が減って音が軽減されることがあります。
オパンケ(オパンカ)製法
アッパー(甲革)の周りを囲ったソールを、アッパーのサイド(横)から縫い付け、ソールを装着する製法。
サイドマッケイ製法ともいう。
オパンケ縫い
アッパー(甲革)の周りを囲ったソールを、アッパーのサイド(横)から縫い付けること。
オペラパンプス
礼服に合わせる、エナメルでできた黒のスリッポン型シューズ。
甲にリボン飾りがついている。
表底(おもてぞこ)
接地面のソールのことで、アウトソールともいう。
親子穴(おやこあな)
ウィングチップやストレートチップなどのシームにある二本のステッチ間にあける場合が多い。
→メダリオン、穴飾り
【か】
カウ[caw]
生後2年以上の牝(メス)の成牛の革(牛革)のこと。ステアほど厚みはないが、きめが細かい。
カウンター
かかと部分に挿入されている芯のこと。
通常硬い革が使用されている。
靴の形を維持し、足の踵をホールド・保護する役割がある。
月型芯(つきがたしん)ともいう。
返り(かえり)
ソールの屈曲性を指す。歩行時にソールがよく曲がる靴を「返りの良い靴」などと言う。
→フレキシブル
かかと(踵)
足の踵(かかと)をいう場合と、靴のかかと部分(スベリ周辺)や靴底のヒール部分を指す場合もある。
型押しレザー(かたおしれざー)
革の表面に凹凸をつけて風合いを出した皮革のこと。
しわ感を出してシュリンクレザーのようなもの、ワニ革などエキゾチックレザーのような模様をつけたものなどがある。
カーフ[calf]
生後6ヶ月未満の仔牛の革のこと。
牛革の中で最もきめが細かく、つやが美しい革。高級紳士靴や高級婦人靴に使われている。
素材も柔らかくしなやかなため、足にすぐ馴染むのが特徴。
カラス仕上げ(からすしあげ)
革底(レザーソール)を黒く塗装した仕上げのこと。
黒く仕上げることで、よりドレッシー(フォーマル)な仕様になる。
土踏まず部分のみを塗装した半カラス仕上げもある。
皮(かわ)
加工前の原皮のこと。動物から剥いで無加工のもの。
ガラスレザー・ガラス加工革
鞣し終えた皮を平らにするためガラス板に張り付け乾燥させた革のこと。鞣し工程にガラス板を用いるために「ガラス加工」と呼ばれています。
革靴(かわぐつ)
アッパー(甲革)が天然皮革製の靴をいう。
紳士靴、ビジネスシューズのことを指す場合もある。
革漉き(かわすき)
甲革のパーツの重ね合わせる(縫い合わせる)箇所が、分厚くならぬよう薄くする(漉く)こと。
革底(かわぞこ)
革でできたソールのこと。
レザーソールともいう。
カンガルー革
カンガルーの革。軽くやわらかで丈夫なのが特徴。
高級紳士靴などに使用されている。
【き】
木型(きがた)
製靴につかう靴を形作る原型。「ラスト」とも呼ぶ。
以前は木製だったため「木型」と呼ばれる。
現在はプラスティック製が一般的のため、プラ型、靴型とも言われる。
既製靴(きせいぐつ)
規格で作られた靴。普段お店で売られている一般の靴のことを言う。対義語は「オーダーシューズ」。
キップ[kip]
生後6ヶ月~2年の中牛の革のこと。
カーフよりやや厚手で強度がある。
きめの細かさや表面の美しさは、カーフとほぼ同等なことから、高ランクの靴に使われている。
きめ
革の繊維の細かさを言う。
「きめの細かい革」などは繊維が細かく美しい艶のある革を指す。
キャップトゥ
つま先(トゥ)にキャップを付けたようなデザインから。
ストレートチップのことをいう。
特に内羽根式ストレートチップを指す場合が多い。
キルト/キルトタン
切込みの入った革でできた、フランジのような甲飾り。
キルトタッセルシューズ
キルトの上にタッセルがついたスリッポンシューズ。
銀面・吟面(ぎんめん)
革の表面の皮膚部分のこと。
銀面のある革を、銀付き革・吟付き革(ぎんつきがわ)などと呼ぶ。
【く】
靴型(くつがた)
製靴でつかう原形のこと。
木型、ラスト、プラ型ともいう。
靴擦れ(くつずれ)
靴と足が擦れることで、皮膚が傷ついて痛めること。
主に、かかとにできることが多い。
原因としては、サイズの合わない靴を履いたり、新品時に革や靴底が硬いことが挙げられる。
靴底(くつぞこ)
ソールのこと。
靴の記念日
毎年3月15日を「靴の記念日」と制定している。
1870年(明治3年)3月15日に、築地入舟町(現在の中央区入舟町)に、西村勝三によって日本初の製靴工場「伊勢勝造靴場(いせかつぞうかじょう)」が開かれたことにより、日本の靴産業がスタートしたことから。
靴紐(くつひも)
甲で結ぶ紐のこと。シューレースともいう。
グッドイヤーウェルト式製法[goodyear welt process]
グッドイヤーウェルテッド式とも言いますが、略してグッドイヤー製法とも呼ばれています。
19世紀初めごろ、米国のチャールズ・グッドイヤー二世が、それまで手縫いだった靴を機械化に成功したためこの名が付きました。
靴の中底にアッパー(甲革)を吊り込み、ウェルトと呼ばれる棒状の革を巻きつけながら縫い付け、最後にウェルトとアウトソールを縫い付ける製靴法。
近代のセメント式などの簡素化した製法に比べ、職人の技術が重要なことと多くの部品と手間がかかるため少なくなりましたが、その分たいへん丈夫で長持ちする、しなやかな靴が出来上がります。本格派の高級紳士靴などは、現在でもこの製法が多く使われています。
九分仕立て(くぶじたて)
ハンドソーンウェルテッド式のうち、
底付け(アウトソールの出し縫い)のみ機械縫いで行う製靴法のこと。
十のうち九分を手製で仕立てるという意味からついた呼び名。
九分半仕立て(くぶはんじたて/くぶはんしたて)
九分仕立ての底付け(アウトソールの機械縫い)の一部を手縫いで行う製法のこと。
つま先部分の出し縫いを機械縫いで行い、土踏まず(ウェスト)部分を手縫いで仕上げることが多い。
手縫いで仕上げることで、土踏まず部分のウェルトを極限まで見えなくし、踏まず部分を絞り込むベベルドウェストが可能になる。
クリッカー
油圧裁断機のこと。製靴時に革を裁断するために使う。
クロコダイル
ワニの中のクロコダイルの革を指す。希少性が高く高級品とされる。
→ワニ革
クロム鞣し
鞣しで使用する薬品が化学薬品(鉱物性鞣剤)であること。
クロム鞣しの革は、長期間使用しても変形・劣化しにくいのが特徴。
現在の革製品のほとんどがクロム鞣し革のものが多い。
対照に、天然物質で鞣すことを「植物タンニン鞣し」という。
(関連ページ:「クロム鞣し」と「植物タンニン鞣し」の違いについて)
クロム鞣しの技術は、大戦中タンニンの輸入を止められたドイツが開発したとされる。
【け】
化粧(けしょう)
ヒールの接地部分のリフト部分。
トップリフトともいう。
化粧革(けしょうかわ/けしょうがわ)
革製のトップリフトのこと。
原皮(げんぴ)
動物から剥いだ皮のこと。製品向けに加工される前の状態の皮。
【こ】
コインローファー
甲部分にベルトのついたスリッポン型のシューズのこと。
ベルトにくり抜かれた穴に、コイン(ペニー)を挟んで履いたことから、コインローファー、ペニーローファーなどと呼ばれる。
甲革(こうかわ/こうがわ)
靴のソールより上の部分。アッパーともいう。
五三(ごーさん)
靴製造に使われる木型のサイズとワイズの割合に使われる言葉。
サイズは0.5cm(5ミリ)刻みに対して、ワイズは0.3cm(3ミリ)刻みという意味。
例えば、サイズがワンサイズ(5ミリ)上げれば、ワイズが3ミリ増える木型を言う。
国内の革靴製造現場では、五三の他、五四(ごーよん)が一般的に使用されている。
(JIS規格に基づいた割合はこの五三になる/参考ページ:JIS規格)
五四(ごーよん)
靴製造に使われる木型のサイズとワイズの割合に使われる言葉。
サイズは0.5cm(5ミリ)刻みに対して、ワイズは0.4cm(4ミリ)刻みという意味。
例えば、サイズがワンサイズ(5ミリ)上げれば、ワイズが4ミリ増える木型を言う。
国内の革靴製造現場では、五四の他、五三(ごーさん)が一般的に使用されている。
製靴時に、靴から木型をスムーズに取り出せるよう、甲の部分が取り外せる木型のこと。
取り外した甲部分を「甲木」と呼び、「甲木切り型」とも言われる。
仔牛革(こうしかわ/こうしがわ)
生後6か月以内の牛革のことで、カーフのことを指す場合が多い。
合成皮革(ごうせいひかく)
合成繊維による人工皮革のこと。略して合皮(ごうひ)とも呼ばれる。
水や汚れに強いことから様々な製品に使われている。
マンメイドレザー、フェイクレザーともいう。
国際靴標準サイズ(こくさいくつひょうじゅんさいず)
靴のサイズ表記は、足入れサイズと定めたサイズ表記基準。
モンドポイントともいう。
ゴートスキン
山羊(ヤギ)の革のこと。
→山羊革
コードヴァン(コードバン)
馬の革で、お尻の部分の革をいう。
一頭から取れる量が非常に少ないため、高級品とされる。
コバ
アッパー(甲革)とソールの間の張り出し部分。
→ウェルト
→細革(ほそがわ)
ゴムブロックヒール
すべて合成ゴムでできたヒール。
ころし寸(殺し寸・ころしすん・ころしずん)・ころし(殺し)
オーダーシューズ作製などで素足の寸法を計測する際、甲周りや土踏まずなどの部分で、メジャーの両端を引っ張って締めつけて絞った数値のこと。皮下脂肪や水分を絞った骨格や筋肉の付き具合に近い寸法で、通常の数値との差を考慮し靴づくりやサイズ合わせの目安にすることが多い。なお職人用語で、数値の差が大きい場合を「ころし(殺し)が効く」、少ない場合は「ころし(殺し)が効かない」などと言われる。
混合鞣し(こんごうなめし)
クロム鞣しと植物タンニン鞣しを併用した鞣し方法。
コンビネーション鞣しともいう。タンニン鞣しの長所でもある革の風合いを生かしたまま、劣化しにくい革を作ることができる。
コンビネーション鞣し(こんびねーしょんなめし)
化学薬品と天然薬品を併用した鞣し方法で、混合鞣しのことをいう。
コンフォート【comfort】
日本語では「快適さ」という意味。靴の形状が足の形状に合っていて快適な履き心地を指す場合が多い。
コンフォートシューズ【comfort-shoes】
日本語では「快適な靴」と言う意味で、足の形状に合った靴で履きよい靴をいう。
【さ】
サイズ
靴の表記サイズをいう。
靴に表記するサイズ基準は、JIS規格(日本工業規格)では、足入れサイズと言って素足の全長をサイズ表記することで統一されている。国内メーカーの紳士靴は、このJIS規格に基づいた足入れサイズ表記になっている。モンドポイントと言う「国際靴標準サイズ」も、足入れサイズということで定められているが、海外メーカーによって基準が異なるのが現状。
裁断(さいだん)
靴のパーツを作るために、革をカットすること。
プレス機を用いて金型(刃型)で裁断する方法と、自動カッターマシンで裁断する方法があり、大量生産では前者(プレス機+刃型)、小ロット生産では後者(マシン)の場合が多い。
サイドエラスティック
甲に紐もストラップもないスリップオン型で、履き口(トップライン)両サイドに、ゴムのスリッドがついた靴のこと。
脱ぎ履きが安易なうえ、履き口が深めなので足にフィットしやすい。
ドレスシューズのドレッシーさをそのままに、実用的にした靴と言える。
ストレートチップ、ウィングチップなどのデザインが多い。
サイドマッケイ製法
アッパー(甲革)の周りを囲ったソールを、アッパーのサイド(横)から縫い付け、ソールを装着する製法。
オパンケ(オパンカ)製法ともいう。
先芯(さきしん)
つま先に入っている、硬い芯のこと。
指先を保護する役割をはたす。
素材は革でできたものが一般的だが、安全靴などには鉄でできた芯が入っているものがあり、「スチールトゥ」又は「スチールキャップ」と呼ばれる。
サドルレザー(さどるれざー)
タンニン鞣しの素仕上げの牛革を、馬具用にオイルを馴染ませた皮革のこと。
→ヌメ革
三ノ甲(さんのこう)
昔使われていた言葉で、土踏まず部分の甲周りのことを指す。
足囲部分は、二ノ甲(にのこう)と言われた。
【し】
しおふき(塩吹き)
甲革(アッパー)から塩が出て、革表面に付着すること。原因は、革の鞣し工程で使用される成分がしみ出たもので、靴クリーナーや靴クリームを塗ることで溶かして落とすことができます。
敷き革(しきがわ/しきかわ)
靴の中底の上に貼られたの革のこと。
その靴のブランドロゴなどが刻印・プリントされている場合が多い。
安易に交換できるよう、ゴムのリという接着力の低いボンドで貼られている場合がほとんど。
かかとのみを「半敷き(はんじき)」、かかとからつま先まで全体のものを「全敷き(ぜんじき)」という。
JIS規格(じすきかく)
日本工業規格ともいう。
靴では主に、靴のサイズと幅を表す表記基準を指す。
サイズは、足入れサイズと言って素足の全長を靴にサイズ表記することで統一され、
幅は、A、B、C、D、E、2E、3E、4E、F、Gまで10種類のウィズ(ワイズ)が定められた。
(→参考ページ:JIS規格(日本工業規格)の靴サイズ表)
舌革(したがわ)
羽根が直接足に触れないために、羽根の下に設けられた、舌のような形状をした部分。
べろ、タンとも呼ばれる。
シタハチ(したはち)
「ハチマキ(はちまき)」を本底の上(ヒール側)ではなく、下(アッパー側)に取り付けることを言う。
試履き(しばき)
試し履き(ためしばき)のこと。
靴を試着することをいう。
シビエ革(しびえがわ)
「と革」(東京・台東区)代表・高見澤篤氏の造語で、猟師さんが狩猟のために採った野生の鹿や熊・イノシシなどの革を指す。
地生(じなま)
国内産の牝(メス)の成牛革のこと。
輸入物と比べ、きめが細かく傷が少ないため高級とされている。
国産皮は、原皮(生皮)の状態で取引されていることから、地生(じなま)と呼ばれている。
シボ革(しぼかわ・しぼがわ)
革表面にしわ模様(シボ)をつけた革のこと。
薬品で収縮させたシュリンクレザー、型押しでしわ感を出した型押しレザーがある。
シーム
甲革のつなぎ縫いの箇所を言う。
ジャストフィット
靴のサイズが足にぴったりのこと。
(ご参考:ジャストフィットとは)
シャドーステッチ/シャドウステッチ
甲革の意匠縫いのひとつで、縫い糸を革表面に出さず、銀面下に隠してステッチすることで凹凸をだす、職人技を象徴する技法。ハンドメイドなどの最高級靴に見られる。皮を縫うという意味で「スキンステッチ」とも言われる。
シャンク
靴底(ソール)と中底の間に装着される金属などでできた部品で、骨のような役割を果たす。シャンクがあることで、歩行時に靴(靴底)が屈曲しても元に戻る力が生まれ、ぐにゃぐにゃにはならない。
シューレース
靴紐のこと。
シュリンクレザー
薬品を使って、革の表面をシュリンクさせた(収縮させしわ感を出した)革のこと。
シボ革ともいう。
小ワニ(しょうわに)
靴製造時に甲革を釣り込む際に使われる工具「ワニ」で小さいタイプのものを指す。
大きさによって、小ワニ(しょうわに)、中ワニ(ちゅうわに)、大ワニ(だいわに)と区別されて呼ばれる。
植物タンニン鞣し
鞣しで使用する薬品が天然薬品(植物性鞣剤)であること。ベジタブルタンニン鞣しともいう。
クロム鞣し革とは対照に、植物タンニン鞣し革は長期間使用で変形・劣化しやすいが、薬品の生成技術の進歩が進み、改善しつつあります。
自然にやさしいことから、今後注目される皮革です。
タンニンとは日本語では渋(しぶ)といわれ、天然のものと合成のものとがあります。
(関連ページ:「クロム鞣し」と「植物タンニン鞣し」の違いについて)
シルウエルト製法 (Silhouwelt process)
グッドイヤーウェルト製法での本底の縫い付け(出し縫い)を省略し、接着剤で圧着する簡易型のウエルト製法。
人工皮革(じんこうひかく)
人工的につくられた皮革のような素材のこと。
合成皮革、マンメイドレザーともいう。
<紳士靴の部位名称>
※写真の靴:PARASHOE 内羽根ストレートチップ 黒 レザーソール/グッドイヤーウェルト製法/日本製
(関連ワード:内羽根式、ストレートチップ、レザーソール(半カラス仕上げ)、グッドイヤーウェルト式製法)
【す】
スキンステッチ
甲革の意匠縫いのひとつで、縫い糸を革表面に出さず、銀面下にステッチして凹凸をだす、職人技を象徴する技法。ハンドメイドなどの最高級靴に見られる。隠れステッチという意味で「シャドーステッチ」とも言われる。
すくい縫い
グッドイヤーウェルト製法やハンドソーンウェルト製法での製造工程で、
アッパー(甲革)と中底と細革(ウェルト)の三つを通し縫い付けること。
スクエアトゥ【Square-Toe】
トゥシェイプのひとつで、つま先が四角く角張ったトゥデザインのこと。
スタックヒール
プラスティック系のヒールのこと。
スチールキャップ
つま先に鉄製の先芯が入った靴。スチールトゥとも言う。
スチールトゥ
つま先に鉄製の先芯が入ったもの。スチールキャップとも言う。
ステア[steer]
生後3~6ヶ月以内に去勢された、2歳以上の牡(オス)の成牛の革のこと。
一般的な革製品に最も多く使用されている革。厚味が揃っていて強度がある。
捨て寸(すてすん・すてずん)
歩行時に、つま先に足が当たらないように設けられる余裕寸法のこと。
歩行時に足が屈曲することで生まれる、靴のサイズと足のサイズの誤差を考慮したサイズ余裕分。
→捨て寸とは
ステッチダウン式製法(Stitch-down process)
アッパー(甲革)を外側に釣り込み、外側に張り出したアッパーにアウトソールを縫い付ける製靴法。
ストーム
ウェルト(コバ、細革、おしぶち)の立ち上がりの箇所を表す。
立ち上がりのあるウェルトのことを「ストームウェルト」とも呼ぶ。
ストーム(ソール)
ソール(靴底)の厚み、およびつま先部分の厚みを指す場合もある。
ストームウェルト
ストーム(立ち上がり)のあるウェルトのこと。
ストレートチップ[straight tip]
紐靴で、つま先に1本の横線ステッチ(シーム)がはいった靴。
キャップトゥまたは、日本語では「一文字(いちもんじ)」とも言います。
内羽根式のストレートチップは、紳士靴の中では一番ドレッシーなデザインとされ、礼装用のエナメルシューズにも多く見られるデザインです。
また、ビジネスシューズなどの革靴でも多く、パーティーなどのフォーマルな場や、冠婚葬祭用には最適なデザインです。
スベリ
かかとの裏張(足のかかとに当たる部分)の部分。
一般的にスムース革か起毛革が使われている。
その革を「スベリ革(すべりかわ)」と呼ぶこともある。
歩行時の摩擦で破れやすい箇所で、上から革を貼って修理することも多い。
スポーツ革(すぽーつがわ)
昭和20年ごろ配給されたゴルフシューズ向けの革の略称。
スリップオン[slip-on]
ローファーなどのように、紐やストラップが付いていない靴のことをいいます。
略してスリッポンとも言われています。足を滑らせるだけで履けることからこの名がついています。
スリッポン
紐のないデザインのスリップオンシューズのこと。
スワールモカ[swirl mocca]
甲部分から爪先にかけてのステッチがUチップのようにつながってなく、トゥに流れているデザイン。流れモカともいう。
【せ】
製靴(せいか/せいくつ)
靴を製造すること。
~製靴(~せいか)など、靴を製造する会社の社名に多く見られる。
製靴法(せいかほう)
靴を製造する製法のこと。
製甲(せいこう)
木型にあわせてデザインされた型紙を元に、裁断した革のパーツを縫製してアッパーを製作すること。
セメント式製法[Cemented process]
アッパーと底材を接着で貼り合わせる製靴法。
セメンテッド式製法とも呼ばれる。
日本では1950年頃に導入された製靴技術で、縫い糸を使わず靴を生産することで量産を可能にした製法です。
現在では接着剤の進歩とともに、かなり多くの靴がこの製法で造られています。
素材を選ばない製法のため、多種多様なデザインや素材を使った靴を造ることが可能になりました。
全敷き(ぜんじき)
靴の中に貼られた敷き革のことで、かかとからつま先まで、中底全体に貼ったもの。
→半敷き
【そ】
足囲(そくい)
ボールジョイントと甲を結んだ甲周りの寸法のこと。
「ボールガウス(ボールガース)」とも言う。
底材(そこざい)
ソールの素材を指す場合が多い。ソール材料(資材)をいう場合もある。
外羽根式(そとばねしき・そとはねしき)
甲の左右の羽根がそれぞれ独立しているもの。
対義語は、内羽根式(うちばねしき)。
ソール
一般的にはアウトソール(表底)のことを指す場合が多い。
中間層はミッドソール(あんこ)、ソールの材質のことを底材、ソール全体を本底と言う。
【た】
ダイヤモンドチップ
つま先のシーム(縫い合わせステッチ)が、ひし型になっているもの。
ひし形をダイアモンドにみたてたネーミング。
大ワニ(だいわに)
製靴時に甲革を釣り込む際に使われる工具「ワニ」で大きいタイプのものを指す。
大きさによって、小ワニ(しょうわに)、中ワニ(ちゅうわに)、大ワニ(だいわに)と区別されて呼ばれる。
出し縫い(だしぬい)
ウェルトとソールを縫い付けること。
グッドイヤーウェルト製法やハンドソーンウェルト製法、ブラックラピド製法で見られる縫い方。
タックホール
製靴時、木型に甲革をつり込む際、甲革を木型に固定するために釘で止めてできた、靴のかかとにある穴。
職人が手作業でつり込みした証でもある。
この穴を利用して、メーカーや販売業者はブランドタグやプライスタグ(値札)を付ける場合が多い。
(関連ページ:タックホールの詳細)
タッセル
甲についた革のボンボン飾りのこと。
通常、カットされた革を巻いて作られ、片足に二つ付いているのが一般的。
房飾りともいう。
タッセルスリッポン
タッセルの付いたスリッポンシューズのこと。
縦アーチ(たてあーち)
足裏の形状で、土踏まず部分の、かかとからつま先にかけてのアーチ部分。
また、足外側の第五指(小趾)側にも小さな縦アーチがある。
ダービー
外羽根式のこと。
外羽根式の羽根が、競馬のスタートゲートに似ていることから。
ダブルモンクストラップ
モンクストラップのストラップ(バックル/ベルト)が二つ(ダブルで)付いた靴のデザインを言う。
モンクストラップ(シングル)と比べ、脱ぎ履きはしにくくなるが、甲部のベルトには幅があるため紐靴同様に足の甲がしっかり押さえられ、靴がフィットし歩行時の靴内での足のズレを防ぎ疲れにくい。
タン(たん)
羽根が直接足に触れないために、羽根の下に設けられた、舌のような形状をした部分。
べろ、舌革(したがわ)とも呼ばれる。
短靴(たんぐつ)
一般的な革靴のことで、くるぶしまで覆いのない靴を言う。
弾直樹(だん なおき)
江戸幕府末期から皮革の特権を握っていた人物で、東京・浅草周辺に皮革製造工場を開き多くの職人を輩出した。今日の皮革産業と製靴産業の礎を築いた。
タンニン鞣し(たんにんなめし)
植物タンニン鞣しのこと。
ベジタブルタンニン鞣しともいう。
【ち】
チャネル仕上げ(ちゃねるしあげ)
レザーソール(革底)を底付けする際の縫い目を隠す仕上げ法。
ソールを縫いつける前に、レザーソール周囲を薄くスライスし蓋のようなものを作って立てておき、
縫い付け後立てた蓋(スライスした革)を伏せて接着することで、縫い目を表面に出ないように隠す。
よりドレッシー(フォーマル)な仕様になる。
伏せ縫い(ふせぬい)ともいう。
チャールズ・グッドイヤー二世
それまで手縫いだった靴製造の機械に成功し、グッドイヤーウェルト製法を確立した。
親のチャールズ・グッドイヤーは米国の発明家で、加硫ゴムを発明したことでタイヤメーカー「GOODYEAR」の社名の由来となった。
チャン(ちゃん)
松ヤニ(松脂)のことをいう。
チャン糸(ちゃんいと)
麻糸に松ヤニ(松脂)を染みこませたもの。底付け(底縫い)などに使う。
中足骨(ちゅうそくこつ)
足の指(趾)のつけ根から甲にかけての部分の骨。第一中足骨(親趾)~第五中足骨(小趾)まで5本ある。メタターサルとも言う。
中足骨パッド(ちゅうそくこつぱっど)
中足骨の横アーチを支える、インソールのパッド。メタターサルパッドとも言う。
注文靴(ちゅうもんぐつ)
自分の足のサイズに合わせて注文し作られた靴のこと。オーダーシューズ、誂え靴(あつらえぐつ)とも言う。
自身の足にあわせて木型から作る完全オーダーはビスポークシューズとも言う。
中ワニ(ちゅうわに)
製靴時に甲革を釣り込む際に使われる工具「ワニ」で中型サイズのものを指す。
大きさによって、小ワニ(しょうわに)、中ワニ(ちゅうわに)、大ワニ(だいわに)と区別されて呼ばれる。
【つ】
月型芯(つきがたしん)
かかと部分に挿入されている芯のこと。
通常硬い革が使用されている。
靴の形を維持し、足の踵をホールド・保護する役割がある。
カウンターともいう。
土踏まず(つちふまず)
足裏で接地していない縦アーチ部分を示す。
ふまずとも呼ばれる。
つま先(爪先)
足では足の先端・指先のこと、靴では靴の先端部分を指す。
爪先上がり(つまさきあがり)
歩行を補助するための、つま先の反り上がりのこと。
トゥスプリングともいう。
釣り込み(つりこみ)
甲革(アッパー)を木型の形状に合わせながら形成していく、重要な靴の製造工程のひとつ。
専用工具のワニで革を引っ張りながら、釘などで木型に留めていく。
つま先部分はラスターマシンを使用する場合もある。
【て】
手製靴(てせいぐつ)
機械ではなくハンドメイドで造られた靴のこと。
→オーダーシューズ
天然皮革(てんねんひかく)
動物の皮でできた革のこと。牛革や豚革、山羊革など多くの動物の革が製品として利用されている。
【と】
トゥ[toe]
靴の爪先の先端部分のこと。
トゥシェイプ[toeshape]
靴の爪先(トゥ)のデザインのこと。
丸みのあるラウンドトゥ、四角く角張ったスクエアトゥ、尖ったポインテッドトゥなどがある。
トゥスプリング
つま先の反りのこと。
歩行時につま先がつまずかず、かつ歩行しやすく補助する(歩行時の体重移動、蹴り出しをスムーズにする)ために設けられています。
爪先上がり(つまさきあがり)とも言う。
トップライン
靴の最上部の足を入れる口部分。
履き口(はきぐち)ともいう。
トップリフト
ヒールの接地部分。
「化粧」「化粧革」とも呼ぶ。
耐摩耗に優れた合成ゴムリフト、ラスターと呼ばれる半分が革で接地部分のみゴムのものなどがある。
ドレスシューズ
ドレッシーな靴のことで、革靴、ビジネスシューズなどのオックスフォード系メンズシューズの正式名称とされる。
また、紳士靴自体を指す場合もある。
【な】
中敷き(なかじき)
サイズ調整や、吸湿消臭を目的に靴の中に敷くインソールのこと。
中底(なかぞこ)
靴内の足裏の当たる板状の部分。一般的に一枚革や革くずボードなど、吸湿性の良い素材が使われている。
インソールとも呼ばれることもある。
中物(なかもの)
中底とアウトソールの間に入れるクッション材のこと。
フェルトやコルクボード、練りコルクが使われることが多い。
流れモカ(ながれもか)
靴のデザインのひとつで、甲の羽根からつま先にかけて二本のシーム(ステッチ)が並行しているデザイン。
シームが繋がらずに流れているような様から。スワールモカともいう。
生皮(なまがわ)
原皮のこと。鞣す前の状態の皮のことを言う。(山口産業代表 山口明宏氏より)
並短(なみたん)
今で言う「内羽根や外羽根の一文字(ストレートチップ)」は、ありきたりな短靴という意味で「並短(なみたん)」と呼ばれていた。(リーガルコーポレーションOB 熊谷温生氏より)
鞣し(なめし)
原皮を、革製品の材料である「革(かわ)」にするために施す処理のこと。
長期間使用しても劣化しない革を作るために、様々な薬品を用いて時間をかけて行う作業。
また漢字では、鞣される前の原皮の状態を「皮(かわ)」と書き、鞣し終わった皮革を「革(かわ)」と書いて使い分けられています。
主な鞣し方には、化学薬品(鉱物性鞣剤)で鞣す「クロム鞣し」と、天然物質(植物性鞣剤)で鞣す「植物タンニン鞣し」の2種類がある。(参考ページ:「クロム鞣し」と「植物タンニン鞣し」の違いについて)
■参考記事:皮革の鞣し(なめし)工程
【に】
西村勝三(にしむら かつぞう)
幕末に政商的活動をしていた人物で、1870年(明治3年)3月15日築地入舟町(現在の中央区入舟町)に、日本初となる製靴工場「伊勢勝造靴場(いせかつぞうかじょう)」を開いた。
二ノ甲(にのこう)
昔使われていた言葉で、足囲を測るときの甲の部分を指す。土踏まず部分の甲周りのことを三ノ甲(さんのこう)とも呼ばれた。
日本工業規格(にほんこうぎょうきかく)/日本産業規格(にほんさんぎょうきかく)
JIS規格(じすきかく)ともいう。
靴では主に、靴のサイズと幅を表す表記基準を指す。
サイズは、足入れサイズと言って素足の全長を靴にサイズ表記することで統一され、
幅は、A、B、C、D、E、2E、3E、4E、F、Gまで10種類のウィズ(ワイズ)が定められた。
(→参考ページ:JIS規格(日本産業規格)の靴サイズ表)
【ぬ】
ヌメ革(ぬめがわ/ぬめかわ)
タンニン鞣しの牛革で、着色などが施されていない素仕上げの皮革材料。
→サドルレザー
【ね】
練りコルク(ねりこるく)
中物(なかもの)と呼ばれる、靴底と中底の間に入れるクッション材として用いられる素材のひとつで、コルク(樹皮)と専用の液体を混ぜ合わせ粘度を出したもの。
吸湿性とクッション性に優れ、履くうちに中底に足型を形成することができる。
主にグッドイヤーウェルト製法やハンドソーンウェルト製法の靴に用いられる場合が多い。
【の】
ノルウィージャン・ウエルテッド式製法(Norwegian welted process)
ノルウェー式のグッドイヤー式に似たウェルト製法で、アッパー(甲革)をステッチダウン式のように外側に釣り込んで、出し縫いする製靴法。
【は】
ハイド[hide]
カウ、ステア、ブル、地生などの成牛革のこと。
履き口(はきぐち/はきくち)
靴の最上部の足を入れる口部分。
トップラインともいう。
履き心地(はきごこち/はきここち)
その靴の履き良さ、履き悪さをいう。快適で履きよい状態を「履き心地が良い」と言ったりする。
ハチマキ(はちまき)
かかと周りに取り付けるソールのパーツで、ヒール取付け部分の丸みを平らにする部品。→シタハチ(したはち)
バックステイ
甲革のかかと部分の縫い合わせに用いる革部分。
市革(いちかわ)、棒市(ぼういち)ともいう。
パテントレザー(Patent leather)
エナメル革(エナメル加工革)のことをいう。
また、表面にエナメル仕上げをされた革のことも指すことがある。
鳩目(はとめ)
紐穴の裏についた留め具のこと。
羽根(はね)
紐靴やモンクストラップシューズについている、甲部を締め付けるための調整部分。
両サイドについていることから羽根と呼ばれる。
左右の羽根がそれぞれ独立しているものを「外羽根式(そとばねしき)」、
左右が一体になっているものを「内羽根式(うちばねしき)」と呼ぶ。
外羽根式は競馬のスタートゲートに似ていることから「ダービー」とも呼ばれる。
はらこ(腹子/ハラコ)
出生前~出生間もない仔牛の革。
毛を残した状態の毛皮素材。流通量は少なく、取れる大きさも小さいことから既製靴にはほぼ使用されていない。
手製による最高級靴の素材の一部として使われることがある。
バルカナイズ式製法(Vulcanizing process)
出来上がったアッパー(甲革)を金型にはめ、加硫したゴムを流し込んでソールを形成・圧着する製靴法。
バンカーソール
レザーソール(革底)の中央に、滑り止めラバーが内蔵されたソール。
ラバーインジェクションレザーソールのことをいう。
半カラス仕上げ(はんからすしあげ)
革底の色仕上げ方法で、土踏まず部分のみを黒く塗装した仕上げのこと。
履くうちに色が落ちてしまう接地面へは最初から塗装しない実用的な仕上げ法。
ソール全面を黒く仕上げるカラス仕上げ同様、ドレッシー(フォーマル)な仕様になる。
半敷き(はんじき)
靴のかかと部分に貼ってある敷き革のこと。
その靴のブランドやメーカーのロゴがプリントされていることが多い。
→全敷き
ばんじゃく(バンジャク)
昔、ゴムのりがなかった頃に使われたという接着剤。
粉砕した動物の骨と松ヤニを混ぜて作られたもの。
ハンドソーンウェルテッド式製法[handsewn welted process]
グッドイヤーウェルト式による製靴工程を、すべて手作業で行う製法。
「handsewn(ハンドソーン)」とは手縫いを意味する。
注文靴のようなビスポークシューズや手製靴に用いる製法。
【ひ】
皮革(ひかく)
皮(原皮)を鞣した状態のもの。天然皮革ともいう。
ビジネスシューズ
ビジネスで履く紳士靴の総称で使われることが多い。
革靴のことを指すこともある。
ビスポークシューズ
自身の足に合わせ、職人につくらせる靴のこと。
自分用に靴を誂えることから、誂え靴(あつらえぐつ)とも言い、
自分用にオーダー(注文)することから、オーダーシューズ、注文靴(ちゅうもんぐつ)ともいう。
イタリア語では、ス・ミズーラ (su misura/あなたのサイズに合わせる)と言われる。
ビスポークとは、英国でオーダーメイドを意味する言葉で、英語の「be spoke(speak/話す)」という言葉が由来していると言われています。
職人とお客が良く話し合い、その中から作品を完成させるという意味。
ピッグスキン
豚の革のこと。
毛が太いため、毛穴が大きく通気性に富んでいる。
靴のライニング(裏地)などに使われる場合が多い。
ビット
甲部分に付いた、プレート型やクサリ型の金属製の飾りのこと。
ビットモカシン
甲部分に金属製の飾り(ビット)のついた、モカシンシューズのこと。
なかでも、グッチ(Gucci)のビットモカシン、フェラガモ(Salvatore Ferragamo)のガンチーニのついたシューズは有名。
ビットローファー
甲部分に金属製の飾り(ビット)のついた、ローファーのこと。
ビブラムソール
イタリアのソールメーカー「Vibram(ビブラム)」社製のラバーソールのこと。
様々な種類がある。
紐靴(ひもぐつ)
靴紐(シューレース)のついた靴のこと。レースアップシューズともいう。
ヒール
靴底のかかと部分をいう。
通常、若干の高さを設けられているのが一般的で、高さにより体重移動をスムーズにし、歩行を補助する。
ヒールカーブ
足の踵の曲線に合わせた、カーブラインのこと。
カーブが足に合えばフィット感が得られる。
ヒールベース
ヒール本体のこと。
プラスティック系のスタックヒール、ゴム製のゴムブロックヒール、革を積み上げた革積ヒールなどがある。
ピンサーペンチ
製靴で使われる靴工具のひとつで、甲革(アッパー)をつり込む際に使われる、革を挟むペンチのような工具。ラスティングピンサーとも言う。
ペンチの下に、釘をトンカチのように叩くための突起が付いているのが特徴。
先端がワニの口のように開閉することから「ワニ」とも呼ばれる。
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【ふ】
Vチップ[v tip]
紐靴で、甲部分から爪先にかけてのシーム(ステッチ)がV字になっている靴。
フィッティング
靴合わせのこと。
靴のサイズ(または形状、木型)が足に合っているか確かめること。
フェイクレザー
人工的に作られた皮革のような素材のこと。
人工皮革、合成皮革、マンメイドレザーともいう。
フォーマルシューズ
礼服などに合わせる靴のこと。
オペラパンプスやエナメルの内羽根ストレートチップなどを指す。
袋縫い(ふくろぬい)
甲革を袋状に縫い付けること。袋状になったアッパーは、足を包み込む快適な履き心地を生む。
袋マッケイ(ふくろまっけい)
袋状に縫い付け(袋縫い)された甲革を、マッケイ縫いでソールに縫いつける製靴法。
伏せ縫い(ふせぬい)
レザーソール(革底)を底付けする際の縫い目を隠す仕上げ法。
チャネル仕上げともいう。
ソールを縫いつける前に、レザーソール周囲を薄くスライスし蓋のようなものを作って立てておき、縫い付け後立てた蓋(スライスした革)を伏せて接着することで、縫い目を表面に出ないように隠す。
よりドレッシー(フォーマル)な仕様になる。
豚革(ぶたかわ/ぶたがわ)
豚の革のこと。ピッグスキンともいう。
毛が太いため、毛穴が大きく通気性に富んでいる。
靴のライニング(裏地)などに使われる場合が多い。
ふまず
土踏まずのことで、縦アーチ部分のことを言う場合もある。
プラ型(ぷらがた)
製靴時に用いる木型(きがた)でプラスティック製のものをいう。
ブラックラピド式製法[blake rapid]
マッケイ縫いを施したミッドソールに、アウトソールを出し縫いした製靴法。
グッドイヤーウェルト式の耐久性の良さと、マッケイ式の返りの良さをかけあわせたような製法。
ブラックとはイタリアではマッケイ式を意味し、ラピドとは迅速を意味する。
二度縫ってもグッドイヤーウェルト式より迅速に生産できることからこの名が付いたと言われている。
日本では、マッケイ・グッド、またはMG製法と呼ばれることがある。
ブル[bull]
生後3年以上の繁殖用の牡(オス)の成牛革のこと。大型で厚手、きめが粗い。靴の甲素材にはあまり使用されていない。
ブレーク式
イタリアで言うマッケイ式のこと。
プレーン
靴のデザインで、飾りやステッチが何もない、主にプレーントゥのことを指す。
プレーントゥ[plain toe]
紐靴で、シーム(つなぎ縫い)や穴飾りなど、飾りが全くない無飾りの靴のこと。
ストレートチップほどドレッシーさは欠けるが、ビジネスや冠婚葬祭などの幅広いシーンで履かれているデザイン。
飾り気が全くないことから、就職活動には好まれる傾向がある。
【へ】
ベジタブルタンニン鞣し
皮を天然薬品(植物性鞣剤)で鞣すこと。植物タンニン鞣しともいう。
対称に、化学薬品で鞣すことを「クロム鞣し」という。
(関連ページ:「クロム鞣し」と「植物タンニン鞣し」の違いについて)
ベビーカーフ[baby calf]
生後3ヶ月未満の仔牛の革のこと。
タンニン鞣しで作られる。流通量も少なく、生地も薄手で強度に欠けることから既製靴にはほとんど使用されていない。
手製による最高級靴に使われることがある。
ヘビ革(へびかわ/へびがわ)
蛇(へび)の革。希少性があり高級品とされる。
ベベルドウェスト(ベヴェルドウェスト)
ソールのウェスト部(土踏まず部分)を絞り込んだソールのこと。
エレガントさと土踏まずのフィット感を向上させる。
ペニーローファー
甲部分にベルトのついたスリッポン型のシューズのこと。
ベルトにくり抜かれた穴に、コイン(ペニー)を挟んで履いたことから、コインローファー、ペニーローファーなどと呼ばれる。
ベランダサンダル
雨が降っても下(ソール下の地面)に流れ落ちることで、水が溜まらず足が濡れないように設計された、ベランダ用に作られたサンダル。
べろ(ベロ)
羽根が直接足に触れないために、羽根の下に設けられた、舌のような形状をした部分。
タン、舌革(したがわ)とも呼ばれる。
ベンズ
牛革の背中部分の革。
肉厚で繊維が緻密なことから、靴では主にレザーソール(革底)用の材料として使われている。
【ほ】
ポインテッドトゥ【Pointed-Toe】
トゥシェイプのひとつで、つま先が尖ったトゥデザインのこと。
棒市(ぼういち)
甲革のかかと部分の縫い合わせに用いる革部分。
市革(いちかわ)、バックステイともいう。
房飾り(ほうかざり/ぼうかざり)
甲についた飾りで、タッセルのことをいう。
細革(ほそがわ)
アッパーの周りに巻かれた帯状の革またはゴムのことで、コバと呼ばれる部分。
ウェルトともいう。
ボールガウス(ボールガース)
ボールジョイントと甲を囲んだ周囲のこと。
足囲とも呼ぶ。
ホールカット
靴のデザインのひとつで、シーム(縫い合わせステッチ)がまったく無く、一枚革でできた靴(紳士靴)を言う。
通常、紳士靴のアッパーはいくつかのパーツを縫い合わせて作られるが、ホールカットの場合は革一枚でアッパーをこしらえるため、傷などのない良質な部分をアッパー全体の面積分確保しなくてはならないことから、贅沢なデザインとされている。
一枚革でアッパーが作られていることから「一枚仕立て(いちまいじたて)」「一枚甲(いちまいこう)」「ワンピース」とも呼ばれる。
ボールジョイント
足の屈曲する、足の親指(親趾)の付け根の骨の部分と、小指(小趾)の付け根の骨の部分。
ボールジョイントと甲を囲んだ周囲を「ボールガウス(ボールガース)」と言う。
ポンポン(ぽんぽん)
製靴に使われる工具でハンマー(トンカチ)のこと。
【ま】
前三分(まえさんぶ)
ソールのつま先部分に、摩耗に対する補強の補修をすること。
(写真は、ゴルフシューズのつま先に、耐久性に優れたラバーで補強した部分)
マッケイ縫い
アリアンズ機という機械で、ソールと甲革(アッパー)を縫い付け底付けする縫い方のこと。
アンズ縫いともいう。
マッケイ・グッド
マッケイ縫いを施したミッドソールに、アウトソールを出し縫いした製法。
ブラックラピド式製法、MG製法ともいう。
マッケイ式とグッドイヤー式を掛け合わせたような製法からこう呼ばれる。
マッケイ製法
甲革(アッパー)とソールを、アリアンズ機を使いマッケイ縫いして底付けする製靴法。
松ヤニ(松脂/まつやに)
マツ科植物から分泌された天然油脂。チャンとも呼ぶ。
製靴では主に、グッドイヤーウェルト製法やハンドソーンウェルト製法の底縫い糸に使われている。
麻糸に松ヤニを染みこませ、耐久性を向上させる。こうして作られた糸をチャン糸とも呼ばれる。
マンメイドレザー
人工的に作られた皮革のような素材のこと。
人工皮革、合成皮革、フェイクレザーともいう。
【み】
ミッドソール
アウトソールと中底のあいだに挟む中間ソールのこと。あんことも呼ばれる。
【む】
無飾り(むかざり)
飾りやステッチが何もないもの。
プレーン、プレーントゥともいう。
【め】
メタターサル[ metatarsal]
中足骨のこと。
メタターサルパッド[ metatarsal pad]
中足骨パッドのこと。
メダリオン[medallion]
甲革(アッパー)につける穴飾りのこと。パフォレーションともいう。通常つま先に施すことが多い。
【も】
モカシーノ
モカシンシューズの甲のモカ部分を縫い合わせる作業工程。
文(もん)、文数(もんすう)
以前、日本で使われていた靴(足)のサイズの単位。
文数/センチ(cm)
九文/21.5cm
九文三分/22.0cm
九文半/22.5cm
九文七分/23.0cm
九文八分/23.5cm
十文/24.0cm
十文三分/24.5cm
十文半/25.0cm
十文七分/25.5cm
十一文/26.0cm
十一文三分/26.5cm
十一文半/27.0cm
十二文/28.0cm
十二文半/29.0cm
十三文/30.0cm
(サイズ対照表/日本被服工業組合連合会)
モンクストラップ[monk strap]
紐ではなくストラップで甲を押さえる形の靴。
紐靴では脱ぎ履きが面倒なことから、脱ぎ履きの機会が多いお坊さんが考案したと言われるデザイン。
脱着が安易で、ストラップで甲をしっかり押さえられるので、紐靴とほぼ同等の歩行しやすさがあります。
「モンク」とは「修行僧」を意味し、15世紀ごろアルプス地方の修行僧が考案したことからこの名がついたと言われています。
モンドポイント
靴のサイズ表記基準は、足入れサイズと定めた、国際靴標準サイズのこと。
【や】
山羊革(やぎかわ/やぎがわ)
山羊の革のこと。
ゴートスキンともいう。
焼けミシン(やけみしん)
戦後、焼け野原から回収したミシンを「焼けミシン」と呼んだ。当時、焼けミシンを使って靴生産を再開できた。(元婦人靴メーカー創業者 現皮革産業資料館副館長 稲川實氏より)
【ゆ】
Uチップ[ユーチップ/u tip]
紐靴で、甲部分から爪先にかけてのステッチがU字になっている靴。
【よ】
横アーチ(よこあーち)
足裏の形状で、中足骨部分にある親指の根元から小指の根元にかけてのアーチ部分。
【ら】
ライニング
足に触れる裏地全体のこと。
一般的に豚革などの吸湿性がよく柔らかい素材が使われている。
裏地、裏革(うらかわ)、ライニングレザーとも呼ばれる。
ラウンドトゥ【Round-Toe】
トゥシェイプのひとつで、つま先が丸みのあるトゥデザインのこと。
ラスター
革でできたトップリフトで、接地面のみ合成ゴムになっているもの。
主に修理材料として使われる。
ラスティングピンサー
製靴で使われる靴工具のひとつで、ピンサーペンチとも言う。
甲革(アッパー)を釣込む際に使われる、革を挟むペンチのような工具。
ペンチの下に、釘をトンカチのように叩くための突起が付いているのが特徴。
先端がワニの口のように開閉することから「ワニ」とも呼ばれる。
ラスト[last]
製靴時に用いる木型(きがた)のこと。
「靴型(くつがた)」とも言う。昔は木製だったため木型(きがた)と呼ばれたが、現在ではプラスティック製のものが多く「プラ型(ぷらがた)」とも呼ばれる。
ラバーインジェクションレザーソール
革底の中央にラバー素材が内蔵されたソール。
革底の長所を活かしたまま、滑りやすい・摩耗しやすいといった革底の短所を合成ゴムで補ったソール。
滑り止めラバー付き革底、バンカーソールとも呼ばれる。
【り】
リザードスキン
トカゲの革のこと。希少性があり高級品とされる。
リザード革(リザードがわ)ともいう。
リブ
グッドイヤーウェルト製法のすくい縫い用に中底に取り付けられる布テープのこと。
【る】
【れ】
レザーソール
革(天然皮革)でできたソールのこと。
革底ともいう。
レーシング
靴ひもを通すこと。
レースホール
靴紐(シューレース)を通す穴のこと。
アイレットとも呼ばれる。紳士靴では3穴、5穴、6穴が多い。
3穴を「さんけつ/みつあな(三つ穴)/スリーアイレット」、
5穴は「ごけつ/ごこあな(五個穴)/ファイブアイレット」、
6穴は「ろっけつ/むつあな(六つ穴)/シックスアイレット」などと呼ばれる。
穴の裏についた留め具のことを「鳩目(はとめ)」という。
【ろ】
ロックステッチ
両側2本の糸で縫うことで、片側の糸が切れても、縫い自体がほつれないような構造でステッチする方式。
主に、底付けが縫い底方式のマッケイ製法での「マッケイ縫い」、グッドイヤーウェルト製法やステッチダウン製法の「出し縫い」などで採用されています。地面に接地する底面側の糸が切れても、縫いがほつれることはないようになっています。
(関連記事:ロックステッチについて)
ローファー
スリップオン型シューズで、甲にベルトのようなものがついた靴のデザイン。
学校の制服に合わせ通学靴に使われることが多い。
【わ】
ワイズ
足の幅(ボールジョイント:親指の付け根と小指の付け根)と甲の周囲の寸法のこと。
JIS規格(日本工業規格)では、A、B、C、D、E、EE(2E)、EEE(3E)、EEEE(4E)、F、Gといった段階が定められている。
ウィズともいう。
ワニ(わに)
製靴で使われる工具のひとつ。
甲革(アッパー)を釣込む際に使われる、革を挟むペンチのような工具。先端がワニの口のように開閉することから「ワニ」呼ばれていると思われる。
ペンチの下に、釘をトンカチのように叩くための突起が付いているのが特徴。
大きさによって、小ワニ(しょうわに)、中ワニ(ちゅうわに)、大ワニ(だいわに)がある。
ラスティングピンサー、ピンサーペンチとも言う。
ワニ革
ワニの革。希少性があり高級品とされる。
中でもクロコダイル革は有名。
ワンピース
靴のデザインのひとつで、シーム(縫い合わせステッチ)がまったく無く、一枚革でできた靴(紳士靴)のこと。
ホールカット、一枚仕立て(いちまいじたて)、一枚甲(いちまいこう)ともいう。
靴用語 投稿フォーム
上記に載っていないご存じの靴用語がございましたら、是非以下フォームより送信いただけたら光栄です。
お名前などいただけましたら、用語と共にご紹介させていただく場合がございます。