靴のサイズ感(サイズ選び)の目安-靴のサイズが合っているか確認方法

革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いたときの踵の余裕(隙間)

革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を例に、靴のサイズ感の目安(靴のサイズが合っているか)を説明いたします。ネット通販(通信販売)やインターネットオークションなどで購入した靴が、ご自身の足のサイズに合っているかどうかの参考になれば幸いです。

はじめに
足の寸法
革靴を試着(試し履き)
 ・ 27.0cm(ぴったり)
 ・ 27.5cm(ややゆとり有り)
 ・ 28.0cm(ゆるい)
 ・ 28.5cm(ブカブカ)
 ・ 29.0cm(かなりブカブカ)
まとめ
 ・ ご参考
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(写真・文/靴のパラダイス店長 大嶋信之


はじめに

革靴サイズとスニーカーサイズの表記基準の違いの図

まずはじめに、ビジネスシューズ(紳士靴)やローファーなど革靴のサイズ選びの目安についてですが、国内の革靴はJIS規格(日本産業規格)に基づき「足入れサイズ」を表記するよう定められています。ですので、基本的には足の全長(足長)と同じサイズを選ぶようにします。(ご参考:足の寸法を計測する

例)足の全長が255ミリ=革靴で「25.5cm

ナイキやアディダス、コンバース、ニューバランスといったナショナルブランドのスニーカーのサイズ表記は、JIS規格には基づいていないため、1.0cm~1.5cmの誤差が生じますので、サイズ選びの際には注意が必要です。

例)ナイキのスニーカーで27.0cm=革靴では「25.5cm~26.0cm

(ご参考:革靴とスニーカーのサイズの違いについて


足の寸法

靴のサイズの余裕(サイズ感)を説明するにあたって、以下は今回モデルになる足のデータです。
普段、国内の革靴では「27.0cm(ワイズ3E)」、ナイキなどのスニーカーは「29.0cm」を履きます。

男性の左足素足

やや外反母趾気味の男性の足で、母趾(第一趾)より人差し指(第二趾)の方が長いギリシャ型をしています。

素足の全長(足長)を測定する(計る)

足長は、人差し指(第二趾)までは280ミリ、母趾(第一趾)までは270ミリ

素足の足囲を測定する(計る)

足囲は、275ミリ
少し絞ったころし寸は265ミリ。
足幅は115ミリでした。

足のデータ(足長と足囲、足幅)のイラスト

以上の寸法は、革靴のサイズ表記基準であるJIS(日本産業規格)では、

サイズ:27.0cm ~27.5cm
ワイズ:3E(EEE)~4E(EEEE)

となります。


革靴を試着(試し履き)

実際に、市販の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いてみます。
ここでは、紳士靴(ドレスシューズ)の中で代表的なデザインである内羽根式ストレートチップを使って説明していきます。

27.0cm(ぴったり)

まずは、モデルの足にぴったりなサイズである「27.0cm」の革靴を履いてみます。

27.0cm(27cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた状態
(画像の靴:PARASHOE 本革 内羽根ストレートチップ

この靴のワイズは3Eですが、幅(ボールジョイント)と甲は程よくフィットし、長さもぴったりです。
羽根の開き具合も、調節がきく程度開いていて程よいと言えます。(ご参考:羽根の開き具合について

27.0cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いたかかと(踵)の状態

かかと(踵)にも余裕(隙間)がない状態です。
圧迫もされておらず、ちょうど良い(ぴったり)と言えます。

27.0cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時のかかと(踵)とつま先の状態

つま先には余裕があり、指も当たっていません。
このように、甲と踵がぴったりで、踵も圧迫されておらず、つま先の指も当たらず、指先の左右も圧迫されていない(指が自由に動かせる)状態を、ジャストフィットと言います。
(ご参考:ジャストフィットとは

27.5cm(ややゆとり有り)

27.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)

次に、27.0cmの一つ上のサイズ「27.5cm」を履いてみます。

27.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた状態
(画像の靴:PARASHOE 本革 内羽根式ストレートチップ 27.5cm~32cm

履いた(足を入れた)状態。
少しゆるい感がある。

27.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)

踵(かかと)に、5ミリ程度の余裕(隙間)がある。

27.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)に人差し指が入るか入らないか

人差し指を横にして一本入るか入らない程度の余裕。
27.5cmでも許容範囲だと思うが、少々フィット感に欠ける。
厚手の靴下を履く場合は、27.5cmでもいいかもしれないといった感じです。

28.0cm(ゆるい)

28.0cm(28cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)

次に、「28.0cm(28cm)」を履いてみます。

28.0cm(28cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた状態

履いた(足を入れた)状態。
羽根も閉じてしまい、甲も幅も靴全体的にゆるい感じがある。(ご参考:羽根の開き具合について

28.0cm(28cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)

踵にも1.0cmくらいの余裕(隙間)がある。

28.0cm(28cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)に人差し指が縦に一本入るか入らないか

人差し指を縦にして一本入ってしまうくらいの余裕だ。

28.0cm(28cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕を計測すると1.0cm~1.3cmくらいの隙間

計ると、1.0cm~1.3cmくらいの隙間。
これでは、サイズが大きすぎてしまいます。

28.5cm(ブカブカ)

28.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)

次に、「28.5cm」を履いてみます。

28.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた状態

履いた(足を入れた)状態。
全体的にゆるい。

28.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)

踵(かかと)の隙間。

28.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)に人差し指が縦に一本奥まで入る

人差し指を縦にして、ズボッと奥まで入ってしまうような余裕がある。

28.5cmの革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕を計測すると2.0cmくらいの隙間

計ると、2.0cmくらいの隙間がある。
さすがに、これでは大きすぎ。

29.0cm(かなりブカブカ)

29.0cm(29cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)

最後に「29.0cm」を履いてみます。
モデルが普段履く、ナイキやニューバランスなどのスニーカーと同じサイズです。

29.0cm(29cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた状態

履いた(足を入れた)状態。
さすがにゆるゆるな感じ。

29.0cm(29cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)

踵(かかと)にも指に二本分くらいの余裕(隙間)がある。

29.0cm(29cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕(隙間)に人差し指が二本入るか入らないか

指が二本(人差し指と中指)縦にして、入るか入らないか程度の隙間。

29.0cm(29cm)の革靴(ビジネスシューズ・紳士靴)を履いた時の踵の余裕を計測すると2.0cm以上の隙間

計ると、2.0cm以上の隙間がある。
さすがに、これでは大きすぎです。
ナイキやアディダス、コンバース、ニューバランスといったスニーカーと同じサイズで革靴を選ぶと、こんなにサイズの差が生じてしまいます。前述にも述べましたが、サイズ表記基準が異なるためです。サイズにもよりますが、革靴の場合、普段履くスニーカーサイズより、概ね1.0cm~1.5cm程度小さめを選んでちょうど良い場合が多いです。(ご参考:革靴とスニーカーのサイズの違いについて


まとめ

サイズの余裕の目安をまとめると、以下のようになります。
これらは、紳士靴やローファー、パンプス(婦人靴)などの革靴に限らず、スニーカーでも同じことが言えると思います。

・踵がぴったりで圧迫感もないようならジャストサイズ。ただ、踵が食い込む、つま先が窮屈といった場合は上のサイズがよい。
・踵に指が横に一本入るような余裕がある場合は、0.5cm小さめでもお履きいただける。
・踵に指が縦に一本入るような余裕がある場合は、1.0cm小さめでもお履きいただける。
・踵に指が縦に二本入るような余裕がある場合は、2.0cm小さめでもお履きいただける。

◎ぴったり

踵(かかと)がぴったりで圧迫感もないようならジャストサイズ
踵がぴったりで圧迫感もないようならジャストサイズ(踵が食い込む、つま先が窮屈といった場合は上のサイズがよい)

▽0.5cm小さめでもOK

踵(かかと)に指が横に一本入るような余裕
踵に指が横に一本入るような余裕は、0.5cm小さめでもお履きいただける

▽1.0cm小さめでもOK

踵(かかと)に指が縦に一本入るような余裕
踵に指が縦に一本入るような余裕は、1.0cm小さめでもお履きいただける

▽2.0cm小さめでもOK

踵(かかと)に指が縦に二本入るような余裕
踵に指が縦に二本入るような余裕は、2.0cm小さめでもお履きいただける

以上ですが、当店より通販でお求めになった靴で、サイズが合わず何センチへ交換したらよいか迷った場合は、お気軽にご相談ください。普段お履きの靴のタイプやサイズをお伺いしながら、予想サイズをご案内しサイズ交換させていただきます。(サイズ交換について

ご参考

もし、現在履いている靴のサイズがゆるい場合は、市販のインソールを敷くことで、サイズをぴったりに調整できます。
サイズがゆるいままお履きになると、疲れやすくなるだけでなく、摩擦による靴擦れを起こしたり、足の裏に汗をかきやすくなり臭いのもとになったりします。(ご参考:靴のサイズと足裏の汗の関係性

インソールを敷いて靴のサイズを調整する方法

靴のサイズをインソール(中敷き)で調整する方法

逆に、現在履いている靴のサイズがキツい場合は、靴を伸ばす(幅を伸ばす)と楽になります。
市販のシューストレッチャーを使うのも良いですし、街の靴修理店に依頼する方法もあります。

シューズストレッチャーで革靴のサイズを伸ばす

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